第1回はっちDMCS準決勝：しばやしvs.dotto
第1回はっちDMCS
準決勝：しばやしvs.dotto
今年、姫路から大阪に拠点を移し、CSに出やすい環境となったしばやし。
主戦場は2ブロックだがこの日のように通常環境のCSにもたびたび出場し、安定した成績を残している。
先ほどのフィーチャーマッチでは惜しくも敗れてしまったものの、そこから這い上がりベスト4に進出。優勝まであと2つの壁を乗り越えるだけだ。
……が、1つ目の壁があまりにも高すぎる。
しばやしの対戦相手はもはや語るまい、あのdottoである。
ベスト8でしばやしの同郷であるアイテムを逆転勝利で下し、当たり前のようにこの日もベスト4の舞台に勝ち残っている。
しばやしにとっては盟友の仇、そしてここで勝てば決勝の舞台へ。
立ち向かう姫路のホープを、魔王が迎え撃つ。
先攻：しばやし
しばやしのデッキは赤青白バスター、対してdottoは青白ミラダンテ。まずはしばやしが《タイム1 ドレミ》《異端流し オニカマス》とテンポよく展開。
と、ここでdotto式ミラダンテのシークレットテクである《ポクチンちん》！
いきなりデッキの核である《蒼き団長 ドギラゴン剣》を制限されたしばやし、少しため息をつく。《タイム1 ドレミ》で手札を整え終了。
dottoが「難しいな…」と聞こえるか聞こえないかくらいの声でぼやく。
サッヴァークをチャージし、《レインボー・スパーク》でドローを進めつつ《タイム1 ドレミ》をタップキル。
しばやしのアクションは《奇天烈 シャッフ》宣言5、dottoの《ドラゴンズ・サイン》を封じる。攻撃を考えてエンド。
dottoは封じられた《ドラゴンズ・サイン》を埋めつつ…《ヘブン・デ・エンドレーサ》！
これで呪文を制限する《奇天烈 シャッフ》を盤面から除去。そしてついにしばやしのアクションがなくなってしまう。チャージエンド。
dottoは《コアクアンのおつかい》で《ドラゴンズ・サイン》2枚と《青寂の精霊龍 カーネル》を回収。さらに《プロテクション・サークル》でシールドを増やす。
しばやしは《ポクチンちん》を退ける布石となる《Dの牢閣 メメント守神宮》。dottoはチャージエンドで応じる。
しばやしは《“龍装”チュリス》を追加。しばやしの「手札何枚ですか？」の呼びかけに応じ、お互いの手札枚数を確認。dottoはチャージして手札4枚、しばやしは3枚だ。
あまり強いアクションが見られないdottoは《ポクチンちん》を追加。2枚目の《“龍装”チュリス》がなければ踏み倒し制限の状態を継続できる。
が、2枚目があれば話は別。
ここでしばやしが《Dの牢閣 メメント守神宮》のスイッチを起動。
2枚目の《ポクチンちん》を誘い出したしばやし、ここで《“龍装”チュリス》を追加し2枚の《ポクチンちん》を討ち取る！
対するdottoのアクションは8マナを支払っての《時の法皇 ミラダンテⅫ》、1ドローとあまり強くない動き、しばやしにとってはここが勝負所！
《ポクチンちん》を排除したしばやし、一転攻勢。
《“龍装”チュリス》を《蒼き団長 ドギラゴン剣》にチェンジさせ…
「何も出さないです」
完璧なタイミングだったにも関わらず、その手札とマナには団員が揃わず。dottoは思わず「マジか…」と呟く。
そのまま埋められたシールド含む3枚をブレイク、トリガーは埋められた《青寂の精霊龍 カーネル》。さすがにこれ以上の攻撃はできずエンド。
ターンが返ってきたdotto。熟考を重ね…
そのプレイはツインパクトとなって帰ってきた《ホーリー・スパーク》！！15年前のカードを前に、しばやしの軍勢は無防備になってしまう。
《青寂の精霊龍 カーネル》で障壁となっていた《異端流し オニカマス》を排除し…《時の法皇 ミラダンテⅫ》が《“龍装”チュリス》に攻撃時、《時の法皇 ミラダンテⅫ》にチェンジ！！
さらにその効果で《ヘブン・デ・エンドレーサ》！パワーで劣っていた《蒼き団長 ドギラゴン剣》をしっかり除去し、しばやしの行動を完全に封じる。
当然返しのしばやしは何もできない。
ここからはdottoの時間。《時の秘術師 ミラクルスター》で手札を増やし、《時の法皇 ミラダンテⅫ》を《時の法皇 ミラダンテⅫ》で使いまわしながらシールドをブレイク。
これが《閃光の守護者ホーリー》を2枚トリガー。《龍装者 バルチュリス》があれば話が変わっていたが、残念ながらしばやしの手札で決め切る算段はない。
《ドンドン吸い込むナウ》で《時の法皇 ミラダンテⅫ》を戻し、《閃光の守護者ホーリー》で《青寂の精霊龍 カーネル》を相打ちにするのみ。
しばやし、未だ《時の法皇 ミラダンテⅫ》の脅威から逃れられず。
《時の秘術師 ミラクルスター》が《時の法皇 ミラダンテⅫ》にチェンジし、しばやしのシールドが徐々になくなっていく。
この盤面に対して《蒼き団長 ドギラゴン剣》を差し向けるが、効果的な解決とはならない。
《レインボー・スパーク》で《閃光の守護者ホーリー》を対象に取り、《時の秘術師 ミラクルスター》を同名カードにチェンジしながらタップキル。
そして寝ている《蒼き団長 ドギラゴン剣》に《時の法皇 ミラダンテⅫ》を《時の法皇 ミラダンテⅫ》にチェンジ。先ほど《時の秘術師 ミラクルスター》で回収した《ヘブン・デ・エンドレーサ》で、しばやしの最期の望みであった《蒼き団長 ドギラゴン剣》がシールドに葬られてしまう。
ここでしばやしのアクション、そしてシールドからの回答もなくなりついにゲームエンド。
ゲーム中盤から超強力な縄で拘束し続けるかのようなdottoのロックプラン。
相手に何もさせない。これを得意戦法と公言することこそ、彼が"魔王"たる所以の1つである。
WINNER:dotto
「《閃光の守護者ホーリー》を2枚踏んだところがミスだったな…1枚は埋めたシールドブレイクでよかった…」
一見完璧に見える詰め筋にさえ、反省点を見出し成長する魔王。
圧倒的な強さの裏にはこの試合ごとに自分のプレイを振り返るこの習慣がある。
それを繰り返し、はっちDMCS初代頂点まであと1勝。
